ド級位者観る将の棋書紹介 『里見香奈 イナズマの一手』(森雞二)

棋書
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ド級位者(将棋ウォーズ4級、某将棋教室で認定6級)が観る将目線で棋書を紹介する企画です。今回紹介するのは、森雞二著『里見香奈 イナズマの一手』。タイトルどおり、出雲のイナズマを満喫できる次の一手問題集でした!

概要

勝手な評価
  • 難易度     :中級~
  • 出雲のイナズマ :★★★★★
  • 女流棋士情報  :★★★★
  • 癒し      :★★★★(特典動画部分)

里見香奈女流四冠の師匠である森雞二九段による、里見女流四冠ならではの妙手、鋭手、勝負手などを味わうことのできる、次の一手形式の問題集です。問題数は100問。1ページにつき1問で、ページをめくると回答と解説が1ページあります。

難易度としては、公式サイトでは「初級~中級」と書かれていますが、やはりプロの実戦からの出題ということもあり、ド級位の自分にはやや難しく感じました。ただ、わりと分かりやすいヒントもあるので、思ったよりは解けるな、という印象です。大体3割ぐらいは正解していたかな、というところ。解説は、一問につき1ページ分使って詳しく書かれていますが、「以下は簡単な詰み~」などと解説が省略されているところもあり、初心者の方だとやや解説内容として物足りないかもしれません。

見どころ① 気軽に『出雲のイナズマ』を体感できる!

○○名局集のような棋譜集でも、プロ棋士の指し手の素晴らしさを実感することは出来ますが、いちいち並べないといけないので、なかなか読み終わらない、ということありませんか?わたしはあります。それも、かなり。
その点、本書のような次の一手形式だと、盤に並べなくても読み進められるので、とても気軽に里見女流四冠ならではの鋭い指し手や、はっとするような一手を味わうことが出来るのが良いです。

見どころ② 里見香奈女流四冠&女流棋士に詳しくなれる

問題ページには、局面図とヒント、それと「対局の背景」として、その対局がどういった位置づけか、ということや、対局相手の情報が書かれています。たとえば、第一問の対局の背景は下記のような内容です。

中学1年生で女流2級の資格を得た里見の女流プロとしての初対局の相手は、森安多恵子女流三段。(故)高島一岐代九段門下の56歳、1973年の第3期女流王将戦で挑戦者になったこともある女流棋士だ。

森雞二著『里見香奈 イナズマの一手』(マイナビ出版) p.11

このように、まず里見女流四冠の情報になるほど、となり、対局相手の先生の情報にもなるほど、こういう方なのね、となります。本書で取り上げられている対局は、里見女流四冠のデビュー戦から直近のタイトル戦まであり、対局相手の先生も多様なため、一冊読み終わるころには、里見女流と女流棋士の先生方についてだいぶ詳しくなっています。
本書は次の一手問題集ではありますが、里見香奈女流四冠入門書&女流棋士界入門書としても面白く読めると思います。

見どころ③ 特典動画に癒される

特典動画は、1時間程の長さで、前半15分程が里見女流四冠による自戦解説(3局分)、後半45分程が詰将棋早解きチャレンジ10問でした。

動画を見て思ったのですが、里見先生の解説ってかなりレアですよね。いつもタイトル戦に出られているので、局後の大盤解説会場での感想戦はよく拝見するイメージですが、それ以外での大盤解説はなかなか珍しいと思います。そんなお姿を拝見できるのは嬉しいですね。動画では、対局当時の心境なども交えつつ、てきぱきと解説されていました。

そして、なんと動画全体の3/4のボリュームを占める詰将棋早解きチャレンジ企画。5手詰めからはじまり、だんだん難しくなる詰将棋10問を楽しそうに解かれるお姿をひたすら愛でる動画でした。
特に起承転結がある訳ではないので、正直ちょっと眠くなる瞬間もありましたが(すみません)、解けた瞬間の里見先生の嬉しそうな笑顔が大変可愛らしく、妙にはまります。想像していたのとは違い、かなりの癒し系動画でした。
出題される詰将棋は自分のような棋力では一問目(5手詰め)以降は全く解けませんが、里見先生が可愛らしくて癒されるので、まったく問題ありません(?)。おそらくこれからも見返すことになるでしょう。

以上、『里見香奈 イナズマの一手』の見どころポイントでした!問題集ではありますが、観る将でも楽しめる一冊です。ぜひお気軽に読んでみてくださいませ~

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